防犯カメラは犯罪の抑止につながる?防犯カメラの持つ効果とは

公開日:2023/04/14  最終更新日:2023/11/27

犯罪

近年、店舗や企業だけではなく防犯カメラを設置する自治体が増えています。街中で見かけることも多いでしょう。防犯カメラを設置すれば、安心して暮らせる治安のよい社会が作れるのです。この記事では、防犯カメラが犯罪抑止につながるのか、そのほかの防犯カメラが持つ効果について詳しく解説していきます。

防犯カメラに犯罪抑止力はあるのか

自動車のドライブレコーダーが、煽り運転防止につながるように、防犯カメラにも犯罪抑止効果があります。実際、日本だけではなく世界中で防犯カメラの設置により、犯罪が減ったデータが認められているのです。

広範囲で窃盗被害が出た地域では、防犯カメラを設置していた店舗や住宅は被害を免れたケースもあります。東京都の主要地域でも、防犯カメラを設置する前と後では大幅に犯罪が減少したというデータがあります。

犯罪をまったくなくすのは不可能ですが、防犯カメラには犯罪率を減少させる効果があるといえるでしょう。防犯カメラの設置は、犯罪者の心理に働きかけます。犯行を起こす人は、誰かに見られていないかを一番に気にするからです。

犯行を犯すときに防犯カメラの存在を知ったり、「防犯カメラ起動中」の張り紙を見たりすれば、不安な気持ちを抱えます。なか中でも計画的に犯罪をする犯罪者は、犯行を思いとどまるようになるでしょう。「見られている」とわかることで、身柄がばれてしまう恐怖が生まれるのです。

どの犯罪者も捕まりたいとは思っていません。犯罪者が犯罪を思いとどまるのと同時に、住民は安心して生活できるようになります。防犯カメラによる対策がされているため、犯罪に遭う会う可能性が減るのです。現在は自宅に防犯カメラを設置する家庭も増えてきています。

しかし、犯罪抑止に効果的な防犯カメラですが、衝動的な犯罪にはあまり効果がないともいわれています。

衝動的な犯罪を犯す犯罪者は、防犯カメラなど気にする暇がないのです。また計画的犯罪を犯す犯罪者も、場所を変えて犯罪をする可能性があります。防犯カメラは、あくまで犯罪を減らすものだと考えてください。

防犯カメラに犯罪の解決にも役立つ

防犯カメラには、犯罪抑止のほかにもさまざまな効果があります。防犯カメラを設置することで犯罪の解決もできるのです。犯罪を解決するためには、証拠がなければいけません。防犯カメラの映像をチェックすれば、犯罪の現場を再度確認ができます。

目撃者がいなくても、犯罪者を特定できるでしょう。最近の防犯カメラの精度はとても高いです。数年前に比べると画質もよくなり、薄暗い場所での犯行もきれいに撮影できます。デジタル式なので逆再生やスロー再生、コマ送りも可能です。

犯罪者の顔はもちろん、手元までしっかりと確認ができるでしょう。防犯カメラの映像を突きつけられれば、犯罪者は言い逃れできません。犯罪者は防犯カメラについても調べています。ニュースやネットで防犯カメラの映像を流すことも多いです。

高性能の防犯カメラが設置されているとわかれば、犯罪を犯そうとも思わなくなるでしょう。実際に防犯カメラの映像が容疑者逮捕につながったケースも多いです。犯行現場の近くの防犯カメラの映像がから、犯罪解決への足がかりになが見つかることもあります。

そのほかにも、防犯カメラは企業の円滑な業務遂行に役立ってくれます。会社に防犯カメラを設置すれば、犯罪抑止や犯罪解決とともに、社内環境の管理もできるのです。製造業の会社は防犯カメラの設置により、従業員の作業風景をチェックし事故やけがを未然に防げます。

トラブルやクレームもすぐに解決できるでしょう。販売をしている店舗では、防犯カメラの映像をチェックすることで来客者の動線が把握できます。動線に合わせてレイアウトや陳列を変えれば、売上アップにもつながるでしょう。犯罪防止の面以外でも、防犯カメラには多くのメリットがあるのです。

設置する位置・数を考えてより効果的に!

多くのメリットを持つ防犯カメラですが、設置する位置や数次第では効果を十分に発揮できません。防犯カメラは高価額なものです。より多くの範囲をカバーするためには、数台の防犯カメラが必要となります。設置費用や維持費、メンテナンス費用もかかるでしょう。

防犯カメラは効果的に設置するようにしてください。そして防犯カメラを設置しているだけでは、高い犯罪抑止効果は望めません。防犯カメラの場所を知ることで、死角を狙った犯罪が起きてしまう可能性もあります。防犯カメラの設置には、場所も重要になるのです。

最後に、防犯カメラ設置のポイントを紹介します。まず、場所に合わせた防犯カメラが必要です。防犯カメラを設置する目的もはっきりさせましょう。屋外に設置する場合、室内よりも高精度のものが必要になります。

画質がよく、耐久性が高い防犯カメラを選んでください。屋外の防犯カメラは雨風にさらされ、直射日光も受けるものです。防水効果のほかにも、日光による影響もしっかりと確認しましょう。会社や店舗に設置する場合、ドーム型のものが便利です。従業員や来客が監視されている気分になりません。

ドーム型の監視カメラには、360度広範囲で撮影できるものやズーム機能を搭載したものもあります。次に、シチュエーション別の設置ポイントです。店舗でレジ付近に防犯カメラを設置すれば、従業員の犯罪を防止できます。クレームが起きた際の手掛かりにもなるでしょう。

高性能の防犯カメラであれば、お金のやり取りまでしっかりと確認できます。出入り口にも防犯カメラを設置しましょう。目立つ場所であれば、犯罪抑止につながります。駐車場に設置すれば、長時間駐車や違法駐車を防ぐことも可能です。不法投棄も防げるでしょう。

会社の場合、出入り口のほかにも立ち入り禁止エリアや、重要な設備まわりに防犯カメラを設置してください。作業場に防犯カメラを設置すれば、従業員の意識も高まり、事故やけがを防げます。異物混入やトラブルの際もすばやく素早く対処できるでしょう。

そして、防犯カメラを設置するときは死角を作らないようにしてください。死角があると犯罪が起きやすくなったを犯されたり、防犯カメラを壊されたりしてしまいます。数台の防犯カメラを設置し、お互いを撮影できるようにすれば少ない台数でも死角を作りにくくなるでしょう。

防犯カメラを設置するメリット

本項では、防犯カメラを設置するメリットを解説します。

犯罪を未然に防げる

防犯カメラ設置は、心理的犯罪防止効果を高めます。不審者は目立つ位置に防犯カメラがあると、撮影されているという心理的プレッシャーにより犯罪をしようとは思いません。

空き巣の下見に来る不審者も防犯カメラに映像として残っているので不審な動きを知ることできます。

さらに「防犯カメラ作動中」などの防犯ステッカーを貼ることで抑止力が上がります。また設置には費用がかかるので、重要な場所は防犯カメラを設置して、それ以外の場所はダミーカメラを設置するのも効果的な防犯が期待できます。

子供や高齢者、ペットの見守りができる

自宅内に防犯カメラを設置すれば、子供や高齢者、ペットの見守りができます。遠方で暮らしている両親、仕事中に留守番している子供や旅行中に留守番しているペットの様子など、ネットワーク対応の防犯カメラを室内に設置すれば、外出先でもスマホやパソコンから遠隔でリアルタイムに様子が見られて安心です。

さらに、通学路や商店街に防犯カメラを設置することで、地元の小学校や幼稚園に通う子供の誘拐事件や交通事故など人の目が届かない部分をカバーできます。

社内不正・ハラスメント防止ができる

防犯カメラ設置により、外部の犯罪だけでなく内部の不正も未然に防止できます。従業員の目につかないところで行われていたハラスメントを防犯カメラによる監視で未然に防ぐことができ、トラブル発生時にも現場検証として映像が役立ちます。

さらに、店舗・オフィス・工場内などに設置すれば、社員は見られているという意識が芽生えマナー向上や生産性アップにもつながります。

防犯カメラ設置ポイント

本項では防犯カメラ設置ポイントについて解説します。

戸建住宅・共同住宅

戸建住宅・共同住宅では、出入り口付近と人物把握が確実に撮影できるように設置します。ただし、自宅防犯目的で設置する場合は他人や他人の敷地が映らないように防犯カメラが映す範囲に気を付けて設置しましょう。

令和3年における住宅侵入被害の発生率は、侵入経路の割合は出入口からは56.4%、窓からは43.6%でした。とくに建物同士の間にある窓や裏口の窓などは近隣住民の目が届きにくく、狙われやすいので、出入り口だけでなく窓も映るように防犯カメラを設置しましょう。

商店街・事務所

商店街・事務所では、広範囲撮影になるので死角をなくすために対向にも設置します。屋外設置の場合、日の光、自動車のヘッドライトなど強い光は映像記録が粗くなるので設置場所だけではなく、設置向きにも気を付けましょう。

もし、明るさを確保できない場合は低照度対応防犯カメラを設置します。

駐車場

駐車場では、出入りする車両ナンバーや人物が特定できるように設置します。敷地が広い場合は、死角を狙われるので複数台のカメラを設置することで防犯効果が上がります。

また、防犯カメラは泥棒や空き巣への威嚇するため、相手の目に付きやすい場所に設置するのが効果的です。簡単に破壊されないように低い場所や柵によじ登って簡単に手が届くような場所への設置はやめましょう。

防犯カメラを設置する3つの効果とは?

本項では、防犯カメラを設置する3つの効果について解説します。

犯罪発生件数の減少

刈谷市では、2003年度の犯罪件数が4500件となっており、治安改善が課題となっていました。そこで2011年度から街頭防犯カメラを設置して、2017年度には900台以上設置したことで、5年間で46.4%も犯罪件数が減少しました。

提供画像データのうち68%が事件解決に活用されている

警視庁では、防犯対策として「街頭防犯カメラシステム」を導入しており、犯罪発生率が極めて高い繁華街などに犯罪予防と被害の未然防止を目的に防犯カメラを設置しています。令和4年中に、録画した877件の映像データから602件が被害者の検挙活動や事件解決に活用されています。

業務効率化や職場環境の改善につながる

防犯カメラや監視カメラの設置は犯罪防止だけが目的ではなく、会社内の業務効率化・職場改善にもつながります。

例えば、工場の生産ラインに設置すると、遠隔で業務の様子を確認できたり、業務の無駄を見つけたりできます。これにより、作業内容の記録分析により、無駄のない作業工程と人員配置が実現できます。

まとめ

防犯カメラの犯罪抑止効果は世界中で認められています。防犯カメラを設置すれば、犯罪抑止のほかにも、犯罪の解決や住民の安心にもつながるでしょう。会社や店舗では、従業員の管理や社内環境の安定、販売促進にも役立ちます。

さまざまな効果を持つ防犯カメラですが、安いものではありません。設置するときには死角を作らないよう、効果的な位置に必要な数を設置するようにしてくださいね。

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